ビジネスシーン・企業組織での「カリスマ」とは

TIPS

多くの人を魅了する人は、「カリスマ性が高い」と呼ばれることがあります。日常の中では、特別な才能という意味で用いられる場面もありますが、ビジネスシーンにおけるカリスマ性は、心掛けと努力次第で高めることが可能です。

カリスマ性が高いほど、周囲への影響力が強くなり、多くの人を巻き込みながらプロジェクトを進めていくことができます。チームのメンバーのモチベーションを高めることも可能です。

現代は、若手社員でもリーダーシップを発揮し、案件を進めていく場面が求められます。「カリスマ性」は、管理職を務める人だけでなく、全てのビジネスパーソンが注目すべきテーマでもあります。

カリスマ性を高める方法

1976年、R・ハウスが定義したカリスマ型リーダーシップでは、「カリスマとは生まれ持ったものではなく、メンバーにどのように認知されているか」という部分に着目しています。リーダー個人の資質ではなく、リーダーとフォロワー(メンバー)との間で発生する「現象」として捉えた点がポイントです。

フォロワーは、リーダーの以下の行動によってリーダーをカリスマと認識するようになっていきます。

1 現状の問題を正しく評価
2 戦略、ビジョンを示す
3 自らリスクを取って自己犠牲的な行動

また、1987年には、ベンチャー・ビジネスのためのリーダーシップ研究者、コンガーとカヌンゴはカリスマ的リーダーの行動条件として、以下の6つを示しています。

1 ビジョンを打ち出す
2 環境の変化を察知する
3 型にとらわれない行動
4 リスクをとる
5 フォロワー(メンバー)の気持ちを察知する
6 現状に満足しない

状況を分析・考察して新しい展開を生み出す思考に加え、周囲の人が驚くような行動力が必要になります。

期待と信頼を獲得することで、メンバーを目標に導くことができる

繰り返しになりますが、「カリスマ性」は役職をもつ管理者にのみ関連する話題ではありません。何らかの担当・役割を背負った時点で、若手社員でもリーダーシップが必要になるためです。

カリスマ性が高いということは、周囲のメンバーから期待と信頼が高まっている状態です。他人からカリスマとして認知される状態になれば、自分自身への期待と信頼も増大し、自信が生まれ、大きな活力になります。

カリスマは簡単になれるものではありません。しかし、先天的な素質ではなく、心掛けと努力次第で目指せるものです。いきなり多くの人にカリスマと認められることは困難ですが、まずは周囲の1人からカリスマと認められるよう目指してみてはいかがでしょうか。